滋賀県立大学・生活デザイン学科の教授である印南先生に
道具計画論のゲスト講師として呼んでいただき、
ビスポークの靴と革製品について講義しました。
ビスポークとは
「制作者と使い手で共にひとつのものを創りあげる」
ということを意味します。
ビスポークという特殊なモノ作りの進め方や、
制作工程についてスライドを交えて説明します。
この講義では靴作りにスポットを当て、
足の採寸と木型について、靴を構成するパーツについて、
それぞれの作業工程で使う道具について話します。
平面の革が立体に姿を変えていく「吊り込み」という工程を実演し、
職人としての仕事を目で見て感じてもらいます。
また、革という素材についても
一枚の革の部位や繊維方向などを学び、
パーツを切り出す型入れの方法をクイズ形式で解説します。
私は教員ではなく制作現場の人間なので、
できるだけ作り手としての仕事を見せて、
感じてもらうことがいいのかなと思います。
デザインをする際にも、
制作現場を知っていることはとても大切です。
私自身、企画デザイナーをしていたときに
現場の職人さんに良い仕事をしてもらうためには
制作の知識と実際にその技術を実演できることが大切だ
ということを実感していました。
母校でデザインを学んだ学生さんが
これから社会でデザインをしていく際に
すこしでも参考になればと思っています。